あの夏の夜、田んぼの向こうにふわりと舞った、小さな光を覚えていますか?
あれは、蛍。
静かな水の音と、やさしい風と、そしてどこか懐かしい匂いとともにあった、
かけがえのない自然の光景。
しかし、その舞台となる谷津田は、いつしか荒れ、静かに命の輝きを失っていました。
もう一度、あの光を取り戻したい。
そんな想いから、「さんむほたる」は生まれました。
2025年、城西国際大学の先生方と学生たち、
そして地元の有志の皆さんと共に、草を刈り、泥にまみれ、手で自然を整える日々が始まりました。
除草剤も使わず、一つひとつ、命にやさしい選択を重ねながら。
そして今、
小さな蛍たちが、再び舞いはじめています。
あの頃のように、静かな闇の中で、ひとつ、またひとつと光が灯るのです。
「さんむほたる」は、ただの蛍の鑑賞地ではありません。
人の手で自然が癒され、命が戻ってくる、その奇跡の物語です。
懐かしい光景に、もう一度、出会いに来てください。
そして未来へ、この美しさを一緒につないでいきましょう。
私ども観光協会では、地元の大学や地域の方々と連携し、ネイチャーポジティブの考え方にもとづき、自然環境をより良い状態へと導くための活動を検討しているところです。蛍が生息できる環境を保全することはもちろんのこと、生物多様性の回復や生態系サービスの向上につながる取り組みを積極的に進めていきたいと考えております。
さんむほたるの活動が、皆様にとって心に残る素晴らしい体験となることを願うとともに、この地域の自然環境への理解と関心を深めるきっかけとなれば幸いです。
山武市観光協会